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大舘 敬七郎 


時代の終わりと始まり 

 いま「平成」という30年間の時代が終わりを迎えようとしている。「失われた20年・30年」とも言われるこの言葉は、日本経済の低迷が30年も続いたということを指しているが、新しく世の中に生み出されたものは数知れず、とどまることを知らぬ勢いで今も増え続けている。AIの急激な発達、仮想通貨の流通、SNSの普及、人々の価値観の多様化など大げさにいえば1~2年でも一昔前と言われるような状況に世界は直面している。誰も予想できなかった時代が到来した。そして当然、これからの未来のことも正確に予想することは不可能だろう。そのような時代だからこそ、私たち青年会議所は変えてはならない普遍的なものと、新しくスタンダードになりつつある価値観を見極め、時代を切り開いていく責任世代として、これからの時代に即した、より必要とされる効果の高い運動を展開していかなければならない。 

 「変化」という言葉はもちろん好意的にとられることもあるが、人間には現状維持の本能に代表されるように「変化」に否定的な側面もある。しかし、明らかに時代は変わった。そしてこれからも恐ろしいほどのスピードで変化し続けていくだろう。 

 私は12年前に熊本青年会議所と出会った。それは人生が一変するほどの衝撃的な出会いでもあった。今にして思えば、当時の自分は仕事を通じて自分自身が幸せになることだけが人生の全てだったように思う。他人のことなど考えている余裕がなかったのだ。そんな時期にこの団体と出会い、一人では決して幸せにはなれないこと。周囲や地域、これからの社会のことを考えられるようになっていく喜び。誰かに期待され、期待に応えることで得られる人生の充実感。青年会議所活動を一年、また一年とがむしゃらに取り組んできて少し振返ってみた時に、そのようなことを考えるようになっていた自分に気付いた。もちろん平坦な道のりではなかったが、隣をみればもっと大きなことに取り組んでいるにもかかわらず笑顔を絶やさないメンバーや、愛情をもって厳しく指導をし、気にかけて下さった先輩。同じ方向を向いて膨大な時間を共有してきた仲間たち。そのような人たちに囲まれ、過ごすことが出来たかけがえのない時間の重みをいまさらながら強く感じている。 

 まだまだ道半ばにも程遠いが、千里の道の一歩目を12年前に踏み出せることができたこの出会いに心から感謝している。青年会議所と出会わなかった人生は今となっては考えられない。そして現役としては最後の一年、理事長という大役をお預かりすることとなった。メンバー一人ひとりが理想を持ち、これからの熊本青年会議所のことを考え、変化を恐れず果敢に挑戦し、みんなで成長を楽しむ一年にしていきたい。
 



熊本JCブランドの確立 

 青年会議所の事業計画では、課題ごとに存在する背景を十分に調査・分析し、達成すべき目的を見出し、多くの効果を得るための手法を考える。特に課題も多様化する昨今、私たち 

 JAYCEEは様々なことにアンテナを張り、社会の背景に常日頃から触れておく必要がある。また目的を達成するための手法においても様々な引き出しを持っておくことが好ましく、どのような話題についても話が出来る、知識・見識を身につけておくべきだろう。 

 そして、青年経済人である我々は各々の生業でも結果を出し、社会に貢献できる状況でいなければならないし、決して社会の中でマイノリティな存在になってはならない。また、新しい知識を貪欲に吸収し、常に学ぶ姿勢を持って社会と繋がっている青年経済人としての姿も青年会議所として発信していくべきだと思う。誰しもがインパクトを受けるような講演会や勉強会を青年会議所主導で開催し、熊本の経済界にも存在感を示していきたい。そうすることで熊本青年会議所の確固たるブランドを確立し、熊本の経済界で認められ、メンバーが誇りに思える組織に近づいていけるだろう。 

 最近のビジネスモデルでは、あえてマネタイズのタイミングを遅らせるという手法をよく聞く。まずは商品の価値を知らしめるためにITなどを利用して無料提供をしたり、信用を先に得てその後に収益化するといった類のものである。ビジネスではないが、我々青年会議所も60年以上の先輩方の活動の御蔭で、行政や地域の方からの信用を得ることができている。その信用のうえで現役の我々が活動が出来ていることや、先輩に築いていただいたネットワークの恩恵を忘れることなく、今後は行政や各団体、民間企業とコラボレートしながら大きく市民を巻き込むような運動を展開していきたいと考える。熊本の経済、社会の中で熊本青年会議所を強く発信することを本年度の大きな柱の一つにしたい。 

 また、SNSの普及により情報の発信の仕方も多様化し、これまでとは違う広報手段も増えている。ただニュースを出すのではなく、「青年会議所の活動こそがニュース」になれば情報はいかようにも拡散され周囲の注目を浴びるだろう。そうすれば、ホームページやくまもと経済への誌面掲載といった既存の広報手段もまた活きてくるであろうし、結果として拡大にも繋がるのではないだろうか。 

 青年会議所の存在も知名度もまだまだ十分と言えるには程遠いが、「こんな凄いことをやっている」、「あの面白い企画は青年会議所が考えた」など、周囲が放っておけないような熊本青年会議所のブランディングにこだわった広報を展開していきたい。
 



これからの時代の生きる力 

 青少年を取り巻く環境も、我々が子供だったころと比べれば大きく変化した。机の上にあった教科書や辞書、ノートや電卓、筆記用具に至るまで、今ではスマートフォン1台の中に全て入っている。これからの時代を生きる力も、環境と同じく変化していくだろう。今までは問題や課題を「解決」していくことが時代を生き抜いていくスキルと言われてきたが、これからの時代はビッグデータ等を基にしてAIが「解決」していくと言われている。では、それだけAIが発達していく中でこれから私たち人間が身につけていくべき力とはどのようなものなのか。

 万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートンは「リンゴは木から落ちるのに、どうして月は落ちてこないのか」という疑問を持ったという。その疑問から微積分学や重力と遠心力の関係に気付き、多くの功績が生まれた。これからは「何故だろう」という疑問を持ち、これまでの常識を疑い問題や課題を「発見」する力が求められていくだろう。 

 では、これからの時代を考え新たな「発見」をする力はどのように養っていくのか。温故知新という言葉にあるように故きを温ねて新しきを知る、即ち歴史から学ぶ事が最善の方法ではないかと私は思う。しかし、これだけの情報が氾濫する現代では、子供たちは情報を取捨択一する状況に迫られ、歴史を振り返りどのような経緯で今が存在しているかを学ぶ機会が減るのではないかと危惧してしまう。徳川幕府のもと215年間も鎖国をしてきた日本がペリーの黒船来航から明治維新を起こし、西洋列強と渡り合い、どのようにして悲惨な戦争へと向かって行ったのか。このような情報が溢れる時代だからこそ、歴史に目を向け、戦争という極限の状況下で当時の日本人が何を考え行動してきたのか。当時の青年は本当に国の為に死にたかったのか。死に行く子供を持った親はどのような思いだったのか。「何故だろう」という疑問を持つことさえ許されないような世の中を繰り返してはならない。これから時代を切り開いていく若い層にこそ、歴史を振り返り、時には常識を疑い、自分自身の考えを「発見」し、発信していく力を身につけて欲しいと願う。 

 また、昨年4年ぶりに再開した「阿蘇→熊本 徒歩の旅」事業は親元を離れ、初めて会う子供たち同士でコミュニケーションをとり一緒にゴールを目指す、いわば「困難に立ち向かい、目標を達成する力を養う」素晴らしい事業である。現代はインターネットやゲームが発達し、一人で遊ぶ手段が増えコミュニケーションをとる機会が少なくなっている。人間関係をつくるうえで大切な挨拶に始まる礼儀や、日頃の生活がいかに恵まれたものであるかの感謝をこの徒歩の旅事業を通じて子供たちには感じてもらいたいと思う。真夏の炎天下、一人では挑戦しないことにも同年代の仲間たちと一緒にゴールを目指すことで、生きていくうえで必要な協調性や思いやり、自分に打克つ力を本年度も身につけて欲しい。 

 そしてメンバーにもこの事業を通じて、子供たちの命を預かり、失敗が許されない状況での責任感や、計画の重要性、また子供たちと共に成長する可能性を学んでいただきたいと考える。委員会の垣根を越えてLOM全体で取り組むこの事業は新たな絆を生み、メンバーが青年会議所の活動と改めて向き合うことになるだろう。 

 これらの青少年事業を通じて今後の郷土くまもとを引っ張っていくような人材、また世界に羽ばたいていくような人材が生まれることに期待してやまない。 
 



世界との友情 

 国家間の外交では、国益が優先されお互いに主張を譲歩するのは困難である。国境を越えた友好関係を築いていくには、民間外交が果たせる役割が今後益々大きくなっていくだろう。少子化による人口減少を迎える日本においての経済的側面は勿論、世界の人との友情が芽生えれば、国家間の争いさえ抑制できるようになるかも知れない。誰しも友人がいる国にミサイルを撃ち込みたくないはずだからである。 

 2017年に開催された第30回国際アカデミーin熊本は、国内外を代表するJCメンバーが全国、また世界中から熊本に集まり、地域の国際化や世界との友情を感じることができた素晴らしい事業となった。実行委員長を担当した私自身も、行ったことがない国を訪問したり新しい学びを多く与えていただく機会となった。もしこの事業が無かったなら得られなかったことは熊本青年会議所にとっても計り知れないだろう。 

 国際アカデミーだけでなく青年会議所には「国際の機会」が多く存在する。海外の姉妹JCとの交流もその大きな機会の一つである。昨年、鹿児島の地で開催されたJCI ASPAC (アジア太平洋エリア会議)の際に姉妹JCであるマレーシアの「丹絨武雅(タンジュンブンガ)国際青年商會」と熊本で開催した、学校訪問プログラムや姉妹JC間での交流はメンバーに世界との友情を感じてもらう機会となった。その際に交わした丹絨武雅JCを2019年度に訪問するという約束を出来るだけ多くのメンバーで果たそうと思う。 

 また、国内の姉妹JCである公益社団法人福井青年会議所とも長きにわたり友情を紡いできた。両青年会議所共に全国城下町シンポジウムを開催するなど、良き友人であり、切磋琢磨するライバルでもある福井青年会議所と共同で本年、韓国の済州島(チェジュ島)で開催されるJCI ASPACにおいて、お互いの地域の垣根を越えたPRが出来ればと思う。先輩たちから受け継いだ国際の機会や姉妹JCとの交流も今後、更なる発展を遂げて欲しい。それ以外にも、各種大会やLOM内での動きを積極的にメンバーに発信し、全体を巻き込んだ組織運営を行なっていきたい。 

 そして、本年11月末から12月にかけて熊本で開催される女子ハンドボール世界選手権大会では、世界各国24チームの選手や関係者、応援団など多くの方々が熊本を訪れる。初めて熊本に来る人も多数いるであろうこの機会を活かし、熊本のファンづくりに繋がるようなおもてなしをしたいと思う。すでにボランティアの募集も始まっており、熊本県内で連携しながら、地域と世界が繋がるような大会の支援を行なっていきたい。 
 



JCの魅力と可能性 

 青年会議所には「拡大」という言葉と「例会」というシステムがある。近年は会員の拡大は苦戦しており、例会の出席率も高いとは言えない状況である。 

 ピーター・ドラッカー教授は「販売をなくすことがマーケティングの目的である」という言葉を残している。私が10数年前に出会った言葉で、今でも特に心に留めている言葉のひとつである。「自然に売れてしまう状態をつくるのがマーケティングである」というこの言葉を青年会議所に言い換えるのであれば「自然に会員が拡大される状態をつくる」ということになる。これこそが拡大の本質ではないだろうか。 

 癌やHIVの特効薬が発明されれば販売活動は不要であることは言うまでもない。これからは熊本青年会議所も入会したい人が増えるマーケティングを本気で考えていく必要がある。言葉にするほど簡単ではないことは重々承知のうえで、2019年度は拡大の新しいあり方に挑戦する一年にしたいと思う。その結果として熊本青年会議所の会員が増えている状態に持っていくことを目標に掲げたい。

 また、例会の出席率にもこの原理は適応される。大学でも入学すること自体が難関であり、質の高い講義を行なっている有名大学には出席率などという概念は存在しないはずである。高校でもサッカーや野球の強豪校には練習への参加を促すといったフェーズは存在しないだろう。では、出席率が課題となっている青年会議所は、これから何を意識していくべきなのだろうか。リーダーを育成する青年会議所の例会が、青年経済人が時間を割き参加する、本当に価値のある魅力的なものなのか。メンバーに、自分と地域を変革できるような成長の可能性を感じてもらえているか。内容を昇華していくことで、例会への参加を促すといった販売をなくすことを目標とし、メンバーに多くの学びを得て欲しいと強く思う。また、メンバーだけでなく、一般の人でも参加したいと思う例会を対外に向けても発信し、熊本青年会議所の発想力、企画力を地域に示していきたい。イソップ寓話にある「北風と太陽」にあるように「例会に来て欲しい」と促すのではなく、熊本青年会議所の「例会に行きたい、例会に行かなければ損をする」といった気持になるよう、担当するメンバーにはプライドを持って企画・構築に挑んでいただきたい。 

 そして、新しく入会したメンバーの育成方法や、これからの熊本青年会議所のあり方などについても、本当に必要なものは何かをメンバー間で十分に議論していきたい。昨今での価値観の多様化にあるように、入会してくる方が青年会議所に求めるものも変化してきているのではないかと感じている。勿論、明るい豊かな社会の実現を目指す我々の運動に賛同していただけることが目的ではあるが、その為のアプローチの手法は今一度検証する必要があるのではないだろうか。熊本青年会議所を引っ張る理事を中心として、メンバーが新入会者候補の方々に魅力を伝え、「この人と一緒に活動したい」と思われるような仮入会者へのプログラムを構築していきたいと考える。 

 私自身も入会した2008年、とても楽しそうにJC活動をしている当時の先輩方を見て、自分も仲間に入りたいと心底思ったことを憶えている。「我々が魅力ある団体なのか」その点を見つめなおし、新入会者の方々が楽しみ、活力を生んでいただけるような仮入会者オリエンテーションを目指したい。 
 



活動から運動へ 

 「活動が起点となり、運動へ発展していく。」熊本青年会議所に入会したての私に先輩が教えてくれた言葉である。時代が必要とすることを達成するために運動を巻き起こしていくことが意識変革団体として青年会議所に求められることである。 

 公職選挙法の改正により18歳以上の投票が可能となり今年で3年目となる。2017年に行なわれた衆議院議員総選挙での10代の熊本県内投票率は42.12%という数字で、全体での投票率より14.9%低い。この結果は、若者が政治に対して高いハードルを感じている、関心がない、諦めているなど様々な要因が考えられる。これからの日本を長年支えていくことになる若者が、選挙による政治参画に高い意識を持ってもらうことは元気な地域づくりに繋がっていくだろう。 

 熊本青年会議所では政策本位の投票とマニフェストサイクルの定着を目指し、熊本市長ローカルマニフェスト検証会を2005年から毎年継続してきた。本年も、任期1年目の熊本市長ローカルマニフェスト検証会をしっかりとした調査、裏付けを持って開催したい。マニフェストが選挙の際の判断材料になることは勿論、選挙後も市民団体がマニフェストの進捗を検証していくことは市政に対して緊張感を与えることにもなる。 

 また、検証を続けていくことで政策の具体的な数値目標、達成期限、財源が実現可能なマニフェストになっているか、選挙によって政治に参画する我々市民も、政策から地域の未来の姿を描く力を養っていかなければならない。このローカルマニフェスト検証会を長年行なってきた熊本青年会議所から政策本位の投票の必要性を市民に啓蒙けいもうし、政治参画意識が高まる運動を展開したい。 

 そして、2010年より一般社団法人延岡青年会議所と共同で開催してきた九州中央自動車道早期完成に向けた取り組みも本年度で10年を迎える。例年、延岡青年会議所との友情を育み、事業としては一定の効果を感じるものの、やはり運動へと発展しているとは言い難い。道が出来ることでの熊本の優位性や、九州全体での発展を考え市民・県民運動に発展していくには一過性ではない事業の構築をし、運動として広めていく必要がある。 

 また、近年では自然災害が数多く、平成28年熊本地震に続き、昨年には平成30年7月豪雨災害、北海道胆振東部地震と大きな災害が立て続けに発生している。本年もどんな自然災害が起こるか分からないのが現状である。我々は平成28年熊本地震の復興ビジョンとして「熊本城の完全復活」、「仮設住宅者ゼロ」、「落ち込んだ経済の復興」を三本柱に継続的な復興支援に取り組んできた。経済面では、復旧、復興の需要から一定の経済効果を昨年までは肌で感じることができたが今後も期待できるものではない。今年以降、熊本の経済は更なる落ち込みが予想される。震災から3年が経過する本年、震災前に戻るだけではなく今必要なことを改めて考え、真の復興に繋げる一年としたい。 

 さらに、東日本大震災や平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨災害の経験から、私たち熊本青年会議所は災害発生から必要な支援が日が経つに連れ移り変わっていくことと情報収集の大切さを学んだ。より迅速に、必要な支援を行なうために本年度も災害支援窓口を設置する。 

 また、2017年度から始まった熊本市5区との繋がりも過去2年を経て、事業などに参加・参画できるまでに深まってきた。各区に住むメンバーが地域の方々との関係を深めるのは良いことであるし、自分の地域の役に立つことが出来るのは青年会議所の本分でもある。今年も正副理事長を中心に顔の見える信頼関係を深めていただき、各区との連携から地域の課題を発見したり、魅力を再発見することで、熊本市全体に波及できるような運動に発展させたい。 
 



縛るルールではなく守るルールへ 

 「木こりのジレンマ」という話がある。 

 ある木こりが頑張って木を切っている。通りがかった旅人がその様子を眺めていたが、斧を振るう勢いの割になかなか木が切れていない。見ると木こりの使っている斧が刃こぼれしているようなので、旅人は言った。「斧を研いだほうがいいのでは?」 

 木こりからの返答は「わかってはいるが木を切るのに忙しくて、それどころではない。」 7 

 

 青年会議所活動でも、手法から入った事業計画などでこのような光景をよく目にする。いわゆる「目の前の作業をこなすのに精一杯で、それを効率良く進めるように工夫する余裕がない」状態をさしている話しである。 

 上程される前の、委員会で調査・分析をする時間こそが大事で、それをせずに事業計画を作成し、意見対応に追われるとこのような状況に陥ることが多々ある。本当に時間をかけるべきは「委員会が発想を生む」時間である。そこから生み出された事業計画は中身のある計画になっているであろうし、結果として無駄な議論を生まず、良い事業を実施することに繋がるだろう。正に「急がば回れ」である。 

 本年度の総務財務委員会には、常任理事会議、理事会に上程前の事前チェックや2016年以来3年ぶりに行なう財政審査会議で、委員会に的確なアドバイスを行なっていただき、会議では出席者が事業や例会の効果や内容に集中できる設えを行なっていただきたいと考える。総務財務委員会の審査を経て上程されてくる議案であれば、安心してより良い計画になる為の的確な議論だけがなされる、そのような常任理事会議、理事会が理想である。ルールは決して委員会を縛るものではなく、より良い計画と発想を生むことを守るためのものであるとメンバーには理解していただき、効率的で活力が生まれる会議を目指していきたい。 
 



挑戦からの気づき 

 熊本県立盲学校生徒招待アイススケート事業は、50年以上前から熊本青年会議所が開催してきた歴史ある事業である。盲学校の生徒の皆さんに楽しみと元気をと思い毎年行なってきたが、結果としては我々の方が元気と多くの気づきをいただいている。昨年に第1期新入会者事業として行なった熊本県立盲学校生徒招待ボウリング大会でも、子供たちの楽しそうな中にも挑戦する姿に我々メンバーも多くの元気をいただいた。一年のうちで心から優しく人に手を差し伸べることができる機会を果たして我々は持っているだろうか。このように人に喜んでもらえることの実感をメンバーと共有し、この素晴らしい事業を一人でも多くのメンバーに体感して欲しいと思う。 

 また、熊本青年会議所に入会したメンバーには活動を通じて自己成長を楽しみ、自己実現へ近づいて欲しいと願っている。これはメンバーだけでなく、世界中の人に対しても同じように思っていることでもある。全てのメンバーに、青年会議所での単年度制の一年の活動が終わりを迎える時に自分自身を振返り、一年の充実感と翌年への期待感を持って欲しい。私の青年会議所での個人の目標は「昨日まで出来なかったことが出来るようになる」、「毎年を人生で一番充実した一年にする」である。私は今年40歳を迎え卒業していくが、残るメンバーにはこれからも最高の熊本青年会議所と最高の自分自身を毎年更新していって欲しい。 

 その為の新たな試みの一つとして、本年度は委員会の垣根を越え、また理事資格者でないメンバーでも事業計画を立て理事会に上程できる仕組みを設ける。メンバーがやりたい事を形に出来ることで、益々活力に溢れた団体に近づくと考えるからだ。経験の浅いメンバーには苦労も大きいことと思うが、是非この機会に果敢にチャレンジし成功体験を得て欲しい。そして一年が終わるときにメンバー同士がお互いを称え合い、成長を実感できる形で締めくくりたいと願っている。
 



人生を最大に楽しむ 

 人生を楽しむには、多くのことを学び、様々なことに触れ、人同士の交流により成長することが大きな要素になると私は感じている。スポーツやゲームにも必ずルールがあり、ルールを覚え、熟練し、勝負に勝てるようになってからが本当に楽しんでいると言えるのではないだろうか。私は「何の為に成長するのか」と問われれば「人生を楽しむため」と答える。以前、青年会議所の先輩から「本を100冊読んだら見える景色が変わるから」と言われたことがある。そして数年後に変わった景色が見えるようになった。人生が楽しくなった瞬間である。 

 「人は人によってしか磨かれない」という言葉があるが、青年会議所ほど自分を磨き、成長することに適した場所はない。個人の営利を越え、地域や人の為に何かを出来る喜びと実感を、「修練」、「奉仕」、「友情」を信条とするこの団体は与えてくれる。 

 「人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている」という言葉がある。「大人の流儀」という本の一節であるが、青年会議所に所属する全てのメンバーに当てはまる言葉ではないだろうか。家庭や仕事を抱えつつJC活動を行なう。完全に楽な人などいないであろう。だからこそ平然と活動をしているように見える人をみてはこの言葉を思い出す。人生の中でも特に多感で多忙な青年期の一年をこの青年会議所に身を置くのであれば、是非とも実りのあるものにして欲しいと願う。自分のことだけを考えず、この団体に身を置き活動をしてくれる仲間だからこそ成長し人生を最大に楽しんで欲しい。自分と周囲と世界を変える可能性を我々JAYCEEは秘めている。 




【2019年度スローガン】 
成長を楽しみ、新時代の扉を開けよう 

【2019年度基本理念】 
自己成長から自己実現できる世界へ 
一人ひとりの挑戦が
熊本JCの新たな可能性を創出する 

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