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渡邉 俊一郎

渡邉 俊一郎


克己復礼

 13歳の時、私はTKUジュニアゴルフ塾、通称坂田塾に入塾しました。坂田塾とは4人の熊本を代表する経済人が郷土熊本から世界へ羽ばたくプロゴルファーの育成を目指し、創設した組織でした。ここで私は、挨拶を始めとする礼儀やマナーなど非常に厳しい躾、指導を受けることができ、プロゴルファーである前に一人の常識ある人間であれと育てられました。
その後、一度は郷土を離れましたが、帰熊し、仕事に専念する中でゴルフを通して親しくなった方が熊本青年会議所のメンバーであったご縁により、入会を勧められ、2013年に熊本青年会議所の門を叩きました。

当初は、ただ漠然と活動に参加するだけで、「青年会議所活動とは何なのか」「自分にとっての青年会議所活動とは何か」「今後もこの活動を続けるべきなのか」と悩みました。しかし、先輩方から2011年に発生した東日本大震災における熊本青年会議所の活動の話などを聞き、また、日々活動する姿に接する中で、私自身も郷土のために何かできることがないかを模索するようになっていきました。

そして2016年4月、熊本地震が私たちの住み暮らす郷土を襲います。その当時の理事長はじめ多くのメンバーが市民や行政、多くの人たちと協力し率先して、災害支援に尽力する姿に接しました。私は、郷土のために活動するという青年会議所活動の意義を改めて実感し、心が震えました。さらに、私たちが活動し、その活動によってよりよい効果を生み出すためには、行政や諸団体、その他多くの人々と連携することや、その信頼を得て協力関係を築くことが非常に大切であることも理解しました。

「克己復礼(己に克ちて礼に復す)」。これは、「論語」にある孔子の教えです。「私情や私欲に勝ち、社会規範や礼儀にかなった行いをすること」などと現代では訳されます。礼の本来の意味は「心から自ずと生ずる自発的規範」であると考えます。つまり良心と同じであります。真の意味で礼に適うということは、確固たる己を持っていないと決して為すことができないという意味と考えます。私たちは、社会の中で生きている以上、他人との関わりを避けられません。仕事をする上でも、郷土のために活動する上でも、他者と連携し、協力し合い、その信頼を得ることができなければ、目的を達成することはできません。確固たる目的意識を持ち、その目的を達成するために厳しく己を律し、他者を尊重し、他者との関係を大切にする。メンバー全員がその精神をもって、愛する郷土くまもとのより良い未来のために活動する一年とします。



今を見つめる

 青年会議所は「まちづくり」ができる「ひとづくり」をする団体だとよく言われますが、時代の流れでもあるのか、目上の者に対する敬意をうまく示せないことや、礼節をわきまえてない言動などが多々見受けられるように感じられ、これからの世の中を危惧してしまいます。
価値観の多様化を尊重しながらも、組織である以上規律と節度を持って行動できる「ひとづくり」をしていきます。そして私達のまちに想いを致す、人材を多く創出することにより、まちに人にインパクトを与え熊本のまちに必要とされる組織を目指します。

熊本青年会議所には脈々と引き継いできた歴史と伝統があり、数多くのすばらしい事業を行ってきました。ですが、メンバー数が全盛期の半数を切り140名前後となる現況、事業数や在り方を抜本的に見直していかなければならないと考えています。しかし、会員が減少しているからと言って、身の丈合った事業にと縮小して行く訳ではなく、よりインパクトを与える効果や影響力に着目し、我々青年だからこそできる、最大限効果を発揮する事業の開催をしていきます。



1年の重みが65年

 1953年6月26日に発災した白川大水害では県内全域での死者が339名を数え、熊本市の被害は甚大なものでした。この時有志で集った青年達が復興に向け活動し、1955年4月26日に43名の青年達により熊本青年会議所が創られました。この幕開けの歴史と志を受け継ぐ中、熊本青年会議所は本年、創立65周年を迎えます。歴史を振り返り先人の想いを継承し、感謝の気持ちを伝える周年式典と、次代を見据え周年に相応しい2016年に行われた復光祭のように地域を巻き込み熊本のまちに希望をもてるような事業を開催いたします。



地域との連携

 熊本市が2011年4月に政令指定都市となり8年が経ちます。区割り後は、それぞれの区役所を中心にまちづくりは行われています。2017年より熊本青年会議所では各区との連携を推進し、顔の見える関係づくりを進め、まちづくりの一助となる活動を行ってきました。ですが、多くのメンバーは、なかなか関わっている実感がないのではないでしょうか。区ごとに活動に差が生まれているからだと考えます。だからこそ本年も正副理事長が主導し各区と連携していき、自分たちが住まう地域と関わり、地域の事をもっと考え参画していく一年とします。そしてお城まつりとの連携や、まちで行われる様々な事業にも関わることで、熊本青年会議所の活動に生かされ、まちづくりの第一歩となると考えます。



礼節

「親しき中にも礼儀あり」
親しみが過ぎて遠慮がなくなると不和のもとになるから、親しい間柄でも礼儀を重んじるべきであるという言葉であり、私の行動規範となっている言葉です。
JCを離れると一個人である以上、組織での役職で言葉を発するのではなく、気持ちの良い挨拶や敬意あるコミュニケーションがとれる団体にしていきたいと思います。青年経済人の集まりである私達の団体において、そのようなことがうまくできないことにより拡大にも弊害になっていることは間違いありません。そこで新入会者だけにセミナーを行うのではなく、現役メンバー全員が例会やセミナーを通して、研修を受け自分を律し行動できるよう意識変革していく「人」を創出します。意識改革し行動する事が近年大変苦労している拡大にも必ず繋がると確信致します。本年度の拡大も数だけではなく、入会後も積極的に私たちと共に活躍してくれる人材を同志とする会員拡大を行います。



歴史ある活動と未来を生きる力

熊本青年会議所としての存在意義を感じられる事業があります。本年で53回目を迎える盲学校生徒招待アイススケート事業です。昨年より時期も初春に改め、カーリングなどの新しい試みも合わせながら継続しています。盲学校の子供たちの笑顔を見て、感謝の言葉を聞くたびに必ず継続していくべき事業だと感じます。多くのメンバーに参画してほしい事業の一つです。熊本青年会議所はこれまで様々な青少年事業を行ってきました。子供たちの成長を感じることができる素晴らしい事業や、私たちもそれらの事業の中でたくさんの学びを得ることができました。本年は65周年という節目の年であります。私達が青年だからこそ生み出せることを信じ、郷土の歴史を学び子供たちの郷土愛を育む事業を創出し、実施します。



国際の機会

 2017年に開催された『第30回国際アカデミーin熊本』では、国内外からJCメンバーが集い国際交流の中で友情を体感でき、また我々熊本に澄み暮らす人たちにとっても「国際の機会」を感じる素晴らしい事業となりました。私自身も、日本文化を感じてもらうためのエクスカーションを担当し、デリゲイツに日本固有の文化である俳句を作って発表してもらった時の感動は今でも覚えていますし、国際の機会を多くのメンバーと共に感じることができました。

2018年に姉妹JCであるマレーシアのタンジュンブンガJCと共同で開催した学校訪問プログラムや、ASPAC(アジア太平洋エリア会議)での交流なども、世界との友情を深め、世界を感じる機会となりました。このような貴重な機会をLOMのメンバーや熊本の子供たちにも感じてもらいたいと思い、本年度も、姉妹JCとの交流を行い、熊本の若者たちに世界に触れる機会を提供したいと考えています。そして、カンボジアのアンコールで開催されるASPACと横浜の世界会議にて熊本の魅力を発信していきます。

また、本年は第4回アジア・太平洋水サミットが10月19日から20日までの二日間、熊本市で開催されます。アジア・太平洋水サミットとは、アジア・太平洋地域における水不足や水質汚濁、洪水被害の増大などの水に関する声を取りまとめ、世界の優先課題として提起するとともに、地域の英知を結集し、課題の解決を図るための水の国際会議です。私たち熊本青年会議所としても熊本市と協力し、国際的に高い評価を受けている熊本の地下水保全の取り組みを広く発信して、アジア各国が抱える特有の水問題の解決に寄与できるような事業を構築し、KUMAMOTOを発信していきます。そして熊本地震からの復興が進む熊本の姿をアピールし、感謝の想いを伝える機会としていきます。



魅力ある例会

 例会はメンバーが一堂に会し、学びや友情を育む貴重な時間であり、効果的な青年会議所活動を生み出していく大切な場でもあります。メンバー同士が新たな情報を共有し共感するために成長を感じられる設えも必要になります。だからこそ、学びや気づきが多く得られる場へと確立し、メンバーが必ず参加したいと思える例会とすることで、熊本青年会議所の運動の効果を高めていけると考えます。

会員同士の相互理解を促進していく上で例会出席は必須であると考えます。会員全員が年間を通して定期的に集まる機会というのは例会を除いてありません。この例会をいかに有意義に運営していくかは組織力や会員資質の向上と会の活性化を図る上で必要不可欠であり、実現させなくてはならないと考えます。 

まずは会員の出席です。会員の義務であり年間のスケジュールが事前に決定される例会ですが、近年例会の出席率が低下している事を危惧しています。出席率の低下している会員へ例会の意義や目的を周知すると共に、所属委員会や親しい人からの声掛けなど、出席意欲を向上させる取り組みを強化し、出席率を向上させていく事が重要です。 

次に会員の交流です。青年会議所はその特性上多くの時間を委員会単位で過ごします。それは時としてより広義な交流の妨げとなり、会員の成長や友情関係を育む機会を減少させていると思います。会員一人ひとりの青年会議所運動への意欲を増進させ組織を活性化させるために、メンバーの成長に繋がるLOM内コンペティション事業を本年も行います。そうすることにより委員会の垣根を越えた友情を育む事ができると考えます。 

厳粛な雰囲気の下、既存の枠にとらわれない新しいアイデアを盛込み、会員の資質向上と活気のある例会運営を行ってまいります。 



SDGsの推進

 持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さないことを誓っています。私たち熊本青年会議所の活動はすべてSDGsの活動に繋がっているのではないかと考えます。本年は各事業を通してメンバーに周知していきます。そして熊本市民のSDGs認知度と理解度を、さらに高める運動を展開していきます。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組む普遍的なものであり、日本としても積極的に取り組んでおり、熊本青年会議所としても推進していきます。


地方創生へ向けて

 地方創生の政策のもと東京一極集中の是正は行われていますが、東京圏は13年の10万人から18年の14万人と5年で4万人も転入超過となっています。ICTの発達により地方でもできる仕事が生まれています。だからこそ私達は青年経済人として、子供たちが熊本に希望がもてるように、地方での雇用の創出や若者たちが住み暮らしたいまちにしていかなければなりません。

そのための第一歩は、政治参画意識の向上が必要です。熊本青年会議所では2005年から毎年ローカルマニフェスト検証会を行ってきました。2018年の熊本市長選挙の投票率は過去最低の31.38%。そして2019年に行われた参議院議員選挙においても熊本県民の投票率は過去最低の47.23%で初めて五割を切りました。この二つの結果を見ても私達の活動が生かされていない証拠だと思います。本年も新しい形での、ローカルマニフェスト型検証会を行い、さらなる政治参画意識が向上する事業を実施していきます。

そして、2010年より九州中央自動車道早期完成に向けて、一般社団法人延岡青年会議所と共同事業を取り組んできました。本年はお互いのまちにおいて、意識向上の促進や署名活動を行います。道路が出来ることでの熊本の優位性と災害時には非常に大切な交通網になることを周知し、運動として広げていきます。


復興に向けて

 我々は平成28年熊本地震の復興ビジョンとして「熊本城の完全復活」、「仮設住宅ゼロ」、「落ち込んだ経済の復興」を三本柱に復興支援を継続的に行ってきました。熊本城は咋年天守閣近くまで、入場できるようになりましたが、20年かかるといわれる完全復活のゴールはまだ見えていません。そして仮設住宅にはみなし仮設を含めるとまだ約4400戸、約一万人の方が住まわれています。熊本における経済においても復興需要も終わりを迎え、厳しい時代が訪れると言われています。

このような時期だからこそ、市民一人ひとりが上を向き、力みなぎる思いが溢れるような復興事業を65周年事業として実施し、少しでも多くの人が前を向いて進んでいってほしいと願います。


出向での出会い

 青年会議所には出向というシステムがあります。出向することにより、熊本県、九州、日本に、人生を変えるような人との出会いや、熊本では経験できない体験を得ることにより必ず自己成長に繋がるシステムです。そして熊本青年会議所を代表しているとの思いも必ず芽生え、どのような立ち振る舞いをすれば良いかも考える貴重な時間を持つことができます。そして各種大会でも多くの仲間と再会し刺激をお互い与えあい、人とひとにより磨かれていく実感を持てます。そして、本年度出向者や出向経験者により出向の良さをLOM内に伝播していく一年とします。そうすることにより、本年も多くのメンバーに出向というシステムを活用し新たな可能性を感じていただきたいです。


新しい会議運営に挑戦

 青年会議所は様々な個性と価値観を持った青年が集まりそれぞれの役割を果たす事で組織として機能し、メンバー全員が理事長所信のもと運動しています。これまで、熊本青年会議所は総会、例会、理事会など、各諸会議を大切にしながら各事業に取り組んで参りました。しかしここ近年、経験の浅いメンバーが増えてきている中で、委員会活動や会議の内容、運営も含め組織内における各々の責任感の低下を感じます。改めて熊本青年会議所のメンバーとして自身に与えられた役割に責任感を持ち活動していくことが必要不可欠です。単年度制の青年会議所は一年ごとにメンバー全員に様々な役職が与えられ、立場の違いから学びを得ることができる機会の宝庫であります。素晴らしい機会や役割を与えてくれる青年会議所の意義を明確に捉え、その役割に対してしっかりとした責任感を持ち、果敢に取り組むことで、メンバーの価値観をより良く変化することができます。そのためにも、今年はメンバー一人ひとりの時間を大切に捉え、スピードと結果を求める運営に心がけるとともに、メンバー全員と平等に向き合い、安心できる運営を目指し、活気ある組織を作って参ります。また、働き方改革が実施されている今こそ、諸会議では貴重なメンバーの時間を預かることをしっかりと意識するとともに、議論の目的を明確にし、各委員会が活発で建設的な議論がスムーズに行われるよう、円滑な事業の実施のために、的確な運営を実施します。


令和時代の始まり

 令和という、新しい時代が幕を開けました。熊本青年会議所では、アカデミーメンバーが半数以上を占めており、入会したばかりのころの私のように、青年会議所活動の意義をまだ実感できていないメンバーも、多いかもしれません。世代的なギャップを感じることもあります。しかし、郷土のために活動するという青年会議所活動の意義や素晴らしさは不変です。65周年を迎える本年、仲間とともに「修練」をし、郷土のために「奉仕」し、これを通じて「友情」を育むという三信条を、改めて全てのメンバーに伝え、共有しなければなりません。己を律し、他者を思いやることのできるメンバーの元には必ず人が集まり、新しい力を、そして新しい活動を生み出すことができると私は信じています。礼節を持ち行動しよう。熊本の未来のために。


【2020年度スローガン】 

克己復礼 ~礼節を持ち行動しよう~



【2020年度基本理念】 
魅力ある未来へ
信頼されるJAYCEEによる
活気と良心あふれる熊本の創造


【2020年度基本方針】 
歴史と志を次世代へ継承
礼節を重んじる組織への進化
次世代へ繋がる熊本の創造
意識変革による新しい力の創出
礼に適う組織の運営

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